さーお待たせいたしました。富士駅と新富士駅を結ぶプランを考えてみましょー。
言っときますけど、あくまで市の資料を基に紹介してますので、そりゃちょっとおかしいんじゃないか?と言われても困るんで、ご了解下さい。
とにかく富士市では総合都市交通施設整備計画調査(平成2年)、新富士駅周辺地区整備調査(平成6年)、富士地域新世紀交通ビジョン(平成13年)、新富士駅周辺地区B地区整備基本計画策定調査(平成15年)と、まーことあるごとに富士ー新富士間の接続について検討してきたようです。
これだけ検討しても実現できないなら、あきらめりゃぁいいのに、もう執念みたいなモノを感じます。
それが最近になって、導入コストとランニングコストの安さと、マルチに利用できそうな多様性を持つと思われるかもしれないような気がしないでもないDMVが開発されつつあることで、ググっと状況が変わってきたんじゃないかと。
なんかもう、プロジェクトXか、ガイアの夜明けか…って雰囲気ですよ。
で、これまで検討されてきたモノには身延線延伸はもちろん、
LRT(新型の路面電車)や
IMTS(トヨタが研究中の専用道を使った自動運転システム)、
ガイドウェイバス(道路上空に高架のバス専用道を整備)、在来線の富士ー吉原間に新駅を作って動く歩道を整備する、はたまたこれらの組み合わせなどなど、ウン10億円規模で年間維持費数億円なモノがズラズラ並んでます。
結局、実現できそうにない理由はお金と需要の問題なわけですが、この中でも真っ先に無理そうなのが身延線延伸だったようです。
導入費用はダントツの130億円。
内訳は軌道費70億円、駅設置費10億円、電路費21億円、機械設備費23億円。
内訳の項目がイマイチよくわかりませんが、とにかく用地費などは含まれていないそうです。
で、需要予測を1日3,900人と見ているようですが、新富士駅の乗車人数が4,600人程度なので、利便性が高まって利用者が増えたとしても、どうなんでしょう??
ところが、この130億円を回収するには1日26,000人程度の利用が必要だっていうんだから、誰が見たって止めといた方がいいって思うでしょ。
じゃ、なんでこんなにお金が掛かるのか?
富士駅の北側を走る身延線から、東海道本線を高架で超えなきゃならないワケで、これに莫大なお金が掛かる。
さらに、
日本製紙の引き込み線を利用すりゃ簡単かと思ったら大間違い。
カーブがきつ過ぎて、旅客鉄道の構造基準に合わない…要するに曲がれないので、新しく線路を引かなきゃならない。
さらにさらにその先で、道路を横断するのに踏切を付けるか立体交差が必要になって、最後に新富士駅に身延線専用の新駅を造らなけりゃならないと。
実現にはJRとの気の遠くなるような協議が必要なのはもちろん、赤字垂れ流しでも1回造ってしまったら、そう簡単にはヤメれない。
市としては、乗り継ぎへの抵抗感も低く、富士市民20年来の懸案事項の解決になる(…って書いてあります)ことは百も承知で、過剰な投資と判断したようです。
ところで、
日本製紙の引き込み線。(画像参照)
これがなんとも、
ディズニーランドのビッグサンダー・マウンテンみたいなコースで、ホントに工場の、しかも狭くて暗い屋内を走っているのがナイスです。
ここだけでも、DMVに乗りに来る連中がいるんじゃないかと思える雰囲気。
もういっそのことジェットコースターでも作った方がいいんじゃないかと。
ただ、素人目にも身延線はいくら何でも無理だろうって普通に思いましたけどねー。
つづく・・・
■このブログの「公共交通を考える」シリーズ(…正直ゆるいです)
・
公共交通を考える(1)/老人はクルマに乗れない交通弱者なのか?
・
公共交通を考える(2)/なんで公共交通を考えなければならんのか?
・
公共交通を考える(3)/実は田舎の人ほど歩かない
・
公共交通を考える(4)/実は富士市は交通の便が大変よい
・
公共交通を考える(5)/コンパクトシティ
・
公共交通を考える(6)/利用者を一気に増やす鬼のような方法?
・
公共交通を考える(7)/パーク&ライドとふじ丸
・
公共交通を考える(8)/DMV市民試乗モニター
・
公共交通を考える(9)/ふじ丸は、DMVは、今後どーなっていくのか?